■「Emerson, Lake & Palmer」
1970年発表の1stアルバム。
UKアルバム・チャートで4位に、USAビルボードチャートで18位に、日本・オリコンチャートで66位を記録。
「タンク」や「ラッキー・マン」が収録されています。
この時点でキース・エマーソンはメロディー・メーカー誌の人気投票でトップを獲得。
バンド自体もブライテスト・ホープで1位を獲得しています。
■「Tarkus/邦題:タルカス」
1971年発表の2ndアルバム。
UKアルバム・チャートでNo.1を獲得。
USAビルボード・アルバムチャートで9位に、日本・オリコンチャートで55位を記録。
同年9月のメロディー・メーカー誌の人気投票では、前年トップだったツェッペリンを蹴落としELPが首位に。
同アルバム「タルカス」もアルバム部門で首位を獲得しています。
表題曲である「タルカス」は、20分を超える壮大な組曲。
想像上の怪物・タルカスが火山の中から現れ、地上のすべてを破壊し尽くし、海に帰っていくというストーリー。
アルバム・ジャケットに描かれている生物がタルカスであり、アルマジロのような体に戦車が合体しているという、非常に風刺的なイラストでも有名。
■「Pictures at an Exhibition/邦題:展覧会の絵」
1971年11月に発売のLIVE盤。
UKアルバム・チャートで2位に、USAビルボードチャートで3位に、日本・オリコンチャートで10位を記録。
このLIVEは1971年のニュー・キャッスル・シティ・ホールで収録されたものですが、ELPサイドは発表する気がなかったとか・・・・。
しかしブートレックが有名になり、急遽1971年に正規盤として発表したところ大ヒット。
原曲は、19世紀のロシアの作曲家モデスト・ムソルグスキーが作曲した同名のピアノ組曲「展覧会の絵」なのは有名ですよね。
この組曲をELP独自にアレンジしオリジナル曲を追加した構成になっています。
USA盤では、展覧会の絵+アンコールのナット・ロッカー(チャイコフスキーの『くるみ割り人形』の一曲である「行進曲」)をロック調にアレンジし発売。
■「Trilogy/邦題:トリロジー」
1972年発表のスタジオ盤3rdアルバム。
UKアルバム・チャートで2位に、USAビルボードチャートで5位に、日本・オリコンチャートで4位を記録。
タイトルの「トリロジー」は「3部作」或いは「3部曲」と訳され、表題曲を意味していると同時に、メンバーによる三位一体の音楽という意味も込められていると言われています。
収録曲の「ホウダウン」は、LIVEでの定番曲。
シングルカットされたグレッグ・レイクによる「フロム・ザ・ビギニング」は、USAで39位を記録。
日本では、来日記念盤として発表され、来日の際に読売ジャイアンツの長嶋茂雄選手(当時)にこのアルバムをプレゼントしたそうですよ・・・。
■「Brain Salad Surgery/邦題:恐怖の頭脳改革」
1974年発表の4thアルバム。
「タルカス」同様に、ELPの代表作として有名。
UKアルバム・チャートで2位に、USAビルボードチャートで11位に、日本・オリコンチャートで18位を記録。
シングルカットされた「聖地エルサレム」は、イギリスの賛美歌「エルサレム」をアレンジした曲ですが大ヒットしました。
「トッカータ」はアルベルト・ヒナステラ作曲の「ピアノ協奏曲第1番第4楽章」をアレンジした曲。
因みに、このアルバムの原画二枚がチェコのプラハで開催されたギーガーの個展で盗難に遭い、それ以来行方不明とか・・・・。
発見者に対して懸賞金が出るそうですよ!
また、原題「Brain Salad Surgery」は、H系の意味があるスラングで、ジャケットをよく見ると●●らしきものが・・・・。
UKで最高2位のアルバムですが、このとき1位なっているのがYESの「海洋地形学の物語」。
このアルバムも大好き!!
■「Welcome Back My Friends To The Show That Never Ends...Ladies and Gentlemen/邦題:レディース・アンド・ジェントルメン」
1974年発表の5枚目アルバム。
1973年から1974年にかけて行われたワールド・ツアーの中からライブ音源を選んで制作された3枚組LPのライブ・アルバム。
UKアルバム・チャートで5位に、USAビルボードチャートで4位に、日本・オリコンチャートで23位を記録。
この時点でのELPのベスト・アルバムに相当する曲が収録されています。
また、本作の発売時にグレッグ・レイクやカール・パーマーがインタビューの中で「ELPの現時点でのライブの全貌である」、「アルバムを最初から順番に聴けば、ライブを全部聴いたのと同じ」と・・・・。
レイクがキング・クリムゾン時代にレパートリーにしていた「エピタフ」や、エマーソンによるピアノ・インプロヴィゼイション、パーマーによる「悪の教典♯9」内のドラム・ソロなど、ライブならではの曲も収録されています。
■「Works volume 1/邦題:四部作」
1977年発表の6枚目のアルバム。
このアルバムはLPでは2枚組の計4面で、その内の最初の3面が各人のソロ、終わりの第4面がELPとしての作品になっています。
ELPのスタジオ録音アルバムとしては約3年半ぶりの新作。
イギリスでは最高9位、アメリカでは第12位を獲得。
なお、ELPのアルバムとしては最後のトップ10入りとなっています。
また、「庶民のファンファーレ」が3分程度に編集されてシングル・カットされ、イギリスのシングル・チャートで2位まで上昇し、ELP最大のヒット曲となりました。
全体的にオーケストラが参加している他、主だったところでは、キース・エマーソンの「ピアノ協奏曲」にジョン・メイヤーがオーケストラアレンジで、グレッグ・レイクの作品にピート・シンフィールドが作詞で、カール・パーマーのL.A.ナイツにジョー・ウォルシュがギターとシャウト・ヴォイスで参加しています
■「Love Beach/邦題:ラヴ・ビーチ」
1978年発表のELP最後のアルバム。
本作は1978年にバハマで収録されました。
キース・エマーソンはインタビューの中で「このアルバムを制作している最中に、メンバーと話し合って、ELPの解散を決めた」と発言をしています。
また「イン・ザ・ホット・シート」のライナー・ノーツによると「契約の関係でどうしても作らなければならなかったアルバム」であると・・・。
イギリスでは最高48位、アメリカでは最高55位。
それぞれシルバー・ディスクとゴールド・ディスクは獲得。
セールスは悪くなかったが、解散が決まったこともあり制作意欲に欠けていたため、本作に対するELPの評判は厳しいものでした。
■「Emerson, Lake & Powell/邦題:エマーソン・レイク・アンド・パウエル」
再結成第1弾、1989年発表のアルバム。
イギリスでは最高35位、アメリカでは23位を記録。
当時ELPの再結成の話があったが、カール・パーマーが絶好調のエイジアで活躍していたため話に応じず。
代わりにコージー・パウエルが加入し、1986年に「EL&P」として活動を始め、同年7月にバンドと同名のアルバムでデビューしたが、セールス面で成功せずライブ・ツアー後に解散。
1曲目の「ザ・スコアー」や「タッチ・アンド・ゴース」は、スポーツ系のテレビ番組で使用されることが多い馴染み深い曲です。
●米ローリングストーン誌による「エマーソン、レイク&パーマーの必聴10曲」
・「Lucky Man」(1970年)
・The Barbarian」(1970年)
・「Tarkus」(1971年)
・「From the Beginning」(1972年)
・「Hoedown」(1972年)
・「Trilogy」(1972年)
・「Toccata"」(1973年)
・「Still… You Turn Me On」(1973年)
・「Karn Evil 9」 (1973年)
・「Fanfare for the Common Man」(1977年)