★ David Bowie
2016年1月10日、癌のため死去!
享年69歳。
信じられない・・・、あのDavid Bowieが死んでしまうなんて・・・・。
癌の宣告を受けて・・・、わずか1年半ですよ・・・。
EAGLES同様David Bowieの曲も毎日リクエストを頂きます。
当店の熱烈なるDavid Bowieファンの皆さんショックをうけているだろうな~・・・・・・。
2016年は、音楽好きには大変な週になってしまいましたね・・・・。
David Bowie、EaglesのGlenn Frey、Mott The HoopleのDale Griffin、そして若い方は知らないでしょうがThe American BreedヴォーカルのGary Loizzo・・・、涙の日々が続いてしまいました。
で、若干遅くなりましたが、当店所有David BowieのアナログLPレコードをご紹介しますね。
UKの老舗音楽雑誌「NME(New Musical Express)」が2000年にミュージシャンを対象に実施したアンケートで「20世紀で最も影響力のあるアーティスト」に選ばれたBowie。
2002年には、「100人の偉大な英国人」としてデビッド・ベッカム、ウィンストン・チャーチル、ジョン・レノンといった人物と並んで選出されたBowie。
ローリング・ストーン誌が選ぶ「歴史上最も偉大な100人のシンガー」で第23位に選出されたBowie。
●「Space Oddity/邦題:スペイス・オディティ」
1969年発表された2ndアルバムですが、Bowieの原点といえる内容なので実質的な1stアルバムと言われています。
1968年に公開された映画『2001年宇宙の旅』をモチーフに制作。
世界中がアポロ11号の月面着陸に世が浮かれていた頃、架空の宇宙飛行士トム少佐が宇宙遊泳とともに己の無力さを感じ、広大な宇宙の果てへと漂流してしまうという、近代化に対するアンチテーゼとなっています。
アポロ11号月面着陸に合わせた直前にシングル盤「スペイス・オディティ」を発表。
UKアルバム・チャートで5位、USA Billboard200で15位を記録。
2013年にクリス・ハドフィールド氏が宇宙からこの曲を歌い、人類初の宇宙で撮影したPVとして話題になりましたね。
●「The Man Who Sold The World/邦題:世界を売った男」
1970年発表の3rdアルバム。
ミック・ロンソンをサウンド面での盟友に迎え、歌詞に哲学・美学の要素が多分に含まれるようになったアルバムなので一般的に滅多に話題にならず評価されていませんが、ファンの間では隠れ名盤と言われています。
同アルバムは、UKアルバムチャートで26位、USA Billboardで105位を記録。
タイトル曲「世界を売った男」は、1993年にニルヴァーナがMTV アンプラグド・ライブでカバーしたことにより有名な曲となり一般的に再評価されました。
蛇足ですが、この時期のボウイの妻の名前が「アンジー」・・・・。
そう、ストーンズの『悲しみのアンジー』のモデルとなったアンジーですよ。
● 「Hunky Dory/邦題:ハンキー・ドリー」
1971年発表の4thのアルバム。
UKアルバムチャートで3位、Billboard 200で93位を記録。
このアルバムにより更にサウンドにも哲学・美学の要素が浸透し、カウンターカルチャーの旗手としての地位を確立。
メロディ、詞、アレンジ、すべて申し分なくハンキー・ドリーはボウイの才能がついに開花したアルバムとして有名。
「チェンジズ」は長年変化し続けるデヴィッド・ボウイ自身のテーマソングとも言うべき曲でライブの定番。
2008年にSANYO eneloop(サンヨーエネループ)のCMソングに起用。
●「The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders from Mars/邦題:ジギー・スターダスト」
1972年発表5枚目のコンセプト・アルバム。
内容は、自らが異星からやってきた架空のスーパースター「ジギー」となり、ロック・スターとしての成功からその没落までを描いた物語。
発表後、同アルバムのロックスター「ジギー・スターダスト」を名乗り、バックバンド「スパイダーズ・フロム・マーズ」を従えワールドツアーにでています。
この「ジギー・スターダスト」としての活動で、ボウイはグラム・ロックの代表的ミュージシャンとしての地位を確立。
シングル曲のRebel Rebel(レベル・レベル)ライブの定番となっている代表曲。
UKアルバムチャートで5位、Billboard 200で75位を記録。
『ローリング・ストーン誌が選ぶオールタイム・ベストアルバム500』で35位にランクイン。
●「Aladdin Sane/邦題:アラジン・セイ」
1973年発表の6枚目のアルバム。
デヴィッド・ボウイのアルバム中最もロックンロール色が強いアルバム。
ちなみに有名なこのジャケットの稲妻のメイクは日本のパナソニックのロゴマークを参考にしたとか・・・・。
UKアルバムチャートで1位獲得、Billboard 200で17位を記録。
先行シングル「The Jean Genie/邦題:ジーン・ジニー 」はUKシングル・チャートで2位に、USAでは71位を記録。
『ローリング・ストーン誌が選ぶオールタイム・ベストアルバム500』に於いて、279位にランクイン。
シングル盤になった曲以外でも、The Rolling Stonesの「Let's Spend the Night Together/邦題:夜をぶっとばせ」、「TIME」等名曲が揃っている名盤ですよ。
因みに、ジャケットの稲妻を思わせる独創的なメイクは、日本のナショナル(現パナソニック(株))の炊飯器に付いていたマークがモチーフなんですって・・・・!
●「Diamond Dogs/邦題:ダイアモンドの犬」
1974年発表の7枚目のアルバム。
UKアルバムチャートで1位獲得、Billboard 200で5位を記録。
同アルバムは、ジギー・スターダストから続くボウイのグラムロック三部作のラストアルバム。
ジョージ・オーウェルの小説、『一九八四年』を元にイメージを膨らませて製作された近未来的なコンセプトアルバム。
アルバム中、シングル曲の「Rebel Rebel(レベル・レベル)」は、ライブの定番となっている代表曲。
●「Low/邦題:ロウ」
1977年発表。
UKアルバム・チャートで2位、USA米11位Billboard 200で位を記録。
この頃、ボウイは薬物中毒でその更生という目的も兼ねてベルリンに移住。
その間にブライアン・イーノとのコラボレーションで制作されたアルバムでも有名。
同アルバムと1977年発表の「Heroes/邦題:英雄夢語り」、1979年発表の「Lodger邦題/ロジャー』は、「ベルリン三部作」と呼ばれています。
ギリギリまで切り詰められた歌詞を乗せた遊び心のある電子音楽の前半と陰鬱なインストロメンタルの後半の対比が見事なロック史に残る名盤とも言われています。
●「Scary Monsters/邦題:スケアリー・モンスターズ」
1980年発表の13枚目のアルバム。
UKアルバム・チャートで1位獲得。
シングルカットされた「アッシュズ・トゥ・アッシュズ」は、前衛とポップが同居する名作として有名でUKシングルチャートで1位を獲得。
何といってもこのアルバムで注目すべきはギアリスト。
あのロバート・フリップ先生が、がほぼ全編に渡ってエキセントリックなギターを弾いているし、
「David Bowie - Scary Monsters - Because You're Young Because You're Young」では何とWHOのピート・タウンジェンドがギターを弾いているんですよ!!
● 「Let's Dance/邦題:レッツ・ダンス」
1983年発表の14枚目のアルバム。
UKアルバムチャートで1位、USA Billboard 200で4位を記録。
同アルバムでは、「Chic」で有名なギタリストのナイル・ロジャースをプロデューサーに起用し最大のメガヒットアルバムとなりました。
このアルバムで注目すべきは、ギタリスト スティーヴィー・レイ・ヴォーンを起用したことです。
この時はまだ無名な若きロックスター&ブルースメンでしたが、その後超メジャーになりましたよね!
また、収録曲「China Girl」は、キャッチーなラブソングで胸がちょっと苦しくなるような切なさももっている名曲ですが、この曲はもともとボウイが1977年頃にボウイがイギー・ポップにあげた曲なんですって・・・・。
で、同アルバムの大ヒットによりファン層が広がり、新しいファンをも取り込んでの大規模なワールドツアーを大成功!
賛否両論だけど・・・、あのカルトヒーローだったBowieがメジャーなロックスターになったアルバム。
●「Blackstar/邦題:ブラックスター」
2016年1月10日、18か月の闘病の末、癌により死去した2日前の69歳の誕生日に発表された最後のスタジオアルバム(25枚目)。
因みにこのアルバムは、Bowie初のUSA[ Billboard 200で1位を獲得。
プロデューサーのトニー・ヴィスコンティの話では「(David Bowieの)目標は、ありとあらゆる意味で、ロックンロールを避けること」だということで、バック・ミュージシャンに新世代ジャズの旗手達を起用。
ビルボード誌のレビューでは、「死と運命についての曲で満ち溢れている」と称え、その他の音楽評論家達からも高い評価を獲得。
結果、UKアルバムチャートで当然1位にUSAビルボード・アルバムチャートでは、7週連続1位を記録していたアデルの「25」をトップの座から引きずり下ろしNo.1に輝いています。
お客様からアルバムの評価を聞かれることもありますが、僕としてはこのアルバムの良し悪しは問いません。
「★」は、David Bowieの「辞世の歌」なんですからネ・・・・。
David Bowieは癌には勝てませんでしたが、自身の生命を賭し発表した「★」が、初めてUSAでNo.1を獲得。
有終の美を飾ったDavid Bowie。
改めて、心からご冥福をお祈り申し上げます。
余談ですが・・・・、モット・ザ・フープルの「すべての若き野郎ども」を提供したのもDavid Bowieって・・・本当?
● 「Stage/邦題:ステージ」
1978年発表。
ベルリン時代の総決算をしている頃のLIVE盤。
とても完成度の高いLIVE盤なので、Bowieの入門編にはいいアルバムだと思います。