新潮文庫
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  「砂のクロニクル」 船戸与一 著

 

現代作家の中で山田風太郎に次いで好きな作家が船戸与一。

デビュー作「非合法員」を読んでからのファンです。

 

彼の作品を読み始めてから知ったんですが・・・・、「ゴルゴ13」って知ってますよね?

 

そう、小学館「ビッグコミック」で連載されている“さいとう・たかを”の漫画。

 

この「ゴルゴ13」の原作者は、外浦吾朗というのだけど・・・・、実は船戸与一の別名なんですよ!!

 

ビックリでした!!

 

で、船戸作品の魅力はね、実際に起きた事件を徹底的に取材し、そのレポートを基に物語を進めていく手法だと思います。

 

だから、実際の事件、出来事、歴史上の史実などを踏まえ展開していく彼の作品は、一気読みしてしまうほど面白いのです。

1991年発行の初版本
1991年発行の初版本

「砂のクロニクル」では、迫害を受けている中東の少数民族クルド人とイラン革命直後のクルド独立運動を舞台に、二人の日本人男性、革命に巻き込まれた姉弟達を描いています。

 

この小説を通して、中東の政治情勢や宗教感や民族の考え方、クルド人や彼等の悲願である独立国家樹立、僕ら日本人には理解出来ない宗教的価値観、中東のテロに対する感情、そこに住んでいる人々の暮らし等・・・・が見えてきます。

 

民族の悲願、独立国家の樹立を求めて暗躍する中東の少数民族クルド人。

彼等は、かつて共和国が成立した聖地マハバードに集結して武装蜂起を企むのだが、重大な問題に直面。

それは、武器が徹底的に不足していたこと。

クルド人がその問題に命運を託したのが謎の日本人“ハジ”。

彼は、非合法な武器を密輪をすることを生業とする男。

“ハジ”は2万梃のカラシニコフAKMをホメイニ体制下のイランに無事運び込もうとするのだが・・・・。

 

「砂のクロニクル」は、彼等の思惑と戦いを描いた80年代末期のイランを舞台にしたハードボイルド大河小説です。

 

物語の進行は、本のタイトル通りクロニクル(年代記)風になってるので、順々に読み進んでいけば状況が見えてきます。

 

また、イラン側を描く章にはイスラム暦の日付が、クルド側を描く章はクルド暦の日付が、その他の地域を描く章には西暦の日付が、それぞれ章名になっています。

 

武器、兵器、拷問、テロといった知識も豊富で、彼の優れた筆力で残虐なシーンや陵辱場面もありますが、決して下品ではありません。

 

エンターティメント性に優れた作品です。

 

1992年に「砂のクロニクル」は、第10回日本冒険小説協会賞、第5回山本周五郎賞を受賞しました。

 

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